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iPSの中間細胞作製に成功 ゲノム操作しやすく遺伝子研究に一歩前進か? [サイエンス]

ヒトの体細胞が人工多能性幹細胞(iPS細胞)に変わるまでの中間段階にある細胞「再プログラム化中間細胞」(iRS細胞)の作製に、京都大再生医科学研究所の多田高(たかし)准教授と、医学研究科大学院生の勅使河原利香さんらが成功した。

iRS細胞はiPS細胞に比べ遺伝子操作しやすい特長があり、謎の多いiPS化の過程解明や創薬応用が期待できるという。

英科学誌「デベロップメント」に5日、発表した。

グループは、iPS細胞作製に必要な4遺伝子をヒト体細胞に導入。4遺伝子の発現終了を待つ通常の手法とは異なり、
遺伝子が発現している状態で、塊から細胞を取り出して培養した。これらの細胞は効率よくiPS化したため、iRS細胞と判断した。

このiRS細胞を使えば「従来の手法に比べ、iPS細胞を作製しやすい」と指摘。
「細胞の遺伝子組み換えも可能で、医療・創薬の研究面で画期的なツール(道具)になりうる」と話している。


iRS細胞は、iPS細胞を作る段階で元気な細胞群だけを抽出し1個ずつの細胞に分解したもの。
iPS細胞に比べ、ゲノム編集がしやすい特長があり、細胞レベルでの遺伝子疾患の研究に活用できるとみられる。

また、この特長を生かし、iRS細胞に蛍光遺伝子を導入して、iPS細胞に特徴的な「OCT4遺伝子」が発現する瞬間の撮影に成功したようです。

iPS化の過程を調べる上でも貴重な成果という。

今回の実験では、胎児の肺の繊維芽細胞からiRS細胞を作製。このiRS細胞は約10日後には、iPS細胞へ成長するというのです。

多田准教授は「従来と比べ、効率よくiPS細胞を作製できる。基礎研究での応用に期待したい」と話しています。


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タグ:iRS iPS
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